=ご参考として船員法特有の制度を一つご説明いたします=

補償休日とは

補償休日とは、船員の労働時間が1週間において40時間を超える場合、又は船員に1週間において少なくとも1日の休日を与えることができない場合に、その超える時間において作業に従事すること又はその休日を与えられないことに対する補償として与えられる休日です。

陸上の労働者と同様に、「1日8時間、週40時間労働」を海上の船員においても実現するための制度であり、陸上と同じく「週休二日」を船員にも導入する制度と言えます。

一般的に船員は、一度乗船すれば下船まで休日を取得することが難しいため、その分まとめて下船後に取得することとなります。たまった休日の後日付与と考えることもできます。

なお、その運用においては、船の航行区域や航路等により「基準労働期間(1ヶ月~1年)」が定められており、補償休日はその期間内で付与しなければならないため、結果として陸上休暇が確保されることとなります。

また、船員過半数代表と協定し、行政官庁(地方運輸局長経由国土交通大臣)に届け出た場合には、補償休日の日数の3分の1を限度として、割増手当とともに作業に従事させることができます。 

いろいろな所定労働時間(会社で適用されている労働時間)における補償休日シミュレーション